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勝手にMHF物語 第二話~密林に響く嘶き~

アリス「う~ん……」

昼間の密林をゆっくりと歩く。

閑静な密林の景色からは、例の赤い鳥が現れるなんて思えない。

大きな耳をもち、口からは炎を吐きだすという謎の怪鳥……

アリス「ほんとにいるのかな……」

姿かたちからしても、俄かには存在を信じられない相手。

モンスターって、もっとこう、獰猛な感じのばっかりだと思ってたんだけど……

アリス「ぶたさんがいるだけだよね……」

向こうの洞窟はどうだろうか。

入ってみよう。

アリス「ひゃっ」

洞窟の中にはランポスが数匹たむろしていた。

ランポスと言えば、演習中に苦労した相手だったから、できれば今関わりたくはない。

もしその怪鳥が現れるのだったら、その時の為に少しでも体力を温存しておきたい。

アリス「ふー」

ダッシュで洞窟を出る。

あの場所が彼らの縄張りになっているからか、洞窟の外まで追ってはこなかった。

アリス「けど、本当に来るのかな……」

まぁ相手も生き物だし、気分で行先は違うと思うけど。

出なかったら……村に戻ってまた次の日にしようかな。

アリス「ふわわ、眠いや……」

そういえば、昨日は少ししか眠っていない。

謎の怪鳥がどんなものか、楽しみで眠れなかったのだ。

姿かたちは見た通り。あと、鳴く、らしいんだけど……

アリス「ほえ?」

ばっさばっさ

と、木陰で仮眠を取ろうと思っていた所に、何か羽音が聞こえる。

アリス「もしかして、もしかして?」

木陰に姿を隠しながら羽音のする方を見る。

アリス「おー」

すると、絵で見たあの怪鳥がそこに降り立っていた。

アリス「うわ……」

楽しみにしていた。してたんだけど、こうして相手を前にすると脚が動かない。

手が震えるとまではいかなかったけど、意を決して怪鳥の前に飛びだすことができないでいた。

モス「ぶき」

アリス「ほえ?」

と、近くにきたモスが鳴く。

なんだろう、私、ここ邪魔?

アリス「あ」

と、モスに気をとられていると、怪鳥がこちらに気付いたのか、じっと私を見ていた。

アリス「あははー」

笑いながら立ち上がり、その場を去ろうと……

イャンクック「クエエエエエエ」

アリス「やっぱりだめー!?」

そんなこんなで、怪鳥との戦闘が始まってしまった。

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アリス「わーん!」

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アリス「すごい耳……というか、嘴?もおっき~。あれって矢刺したら壊れたりしないかな」

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アリス「落とし穴もばっちり! ちゃんと教えてもらったこと覚えてるもん! あー、ぶたちゃん邪魔しちゃいやだよ~」

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アリス「わ、わ! なになに! 怒ったの? まぁこんなに撃たれてちゃね……」

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アリス「わ、なんか吐いた! これが火炎……ここまで熱いのくるよ~」

苦戦すること数分……

流石飛竜というだけあってか、体力も今までのモンスターとは比べ物にならない!

アリス「あう、どうしよう……」

このままだと、こっちの体力が先に尽きちゃう。

アリス「はぁ、はぁ。もう弓ひけないよ……」

まずい。

どこかに逃げて休憩できる場所を探さないと……

アリス「崖の方に逃げるしかないっ!」

最後の力を振り絞って崖の方に走る。

イャンクックがおってくるのを確認しながら、なんとかありったけの力で走った。

………………………

アリス「ふう……」

なんとか逃げ切ることができたようだ。

アリス「やっぱりまだ無理なのかな……」

頑張って戦ってはみたものの、相手の動きに対応することさえ難しい。

アリス「こんなじゃあいつは倒せないよ……」

やっぱり私には無理なのかな、ハンターなんて……

……なんだかすっごく疲れちゃった。

ここならモンスターも来そうにないし、寝ちゃおうかな……

アリス「…………」

………………

???「あら?」

???「どうしてこんな所に人が……」

………………………

アリス「!」

あれ……?

私、どこにいるの?

アリス「ここは……?」

気がつけば、私はベッドの上にいた。

穏やかな日差しがまぶしい部屋の一角。

私は……何でこんなところに?

確か怪鳥を倒しに密林へ向かったはず……

???「あら、気がついたみたいね」

アリス「ほえ?」

と、声をかけられる。

見れば、少し背が高めの女の人がいた。

アリス「えっと……」

???「驚いた? あなた、密林で倒れてたから運んできたのよ」

アリス「倒れて……」

そうだ……私、怪鳥に苦戦して、それで危なくなったから逃げたんだ。

それで疲れて眠っちゃって……

あぁ、助けてくれたんだ……

アリス「えっと、ありがとうございます」

???「いえいえ。それより、身体は大丈夫?」

アリス「あ、はい」

そもそも、大きな傷を負ったわけでもない。

ただ、身体が疲れてあれ以上戦えなかったんだ。

あう……なんだか情けないな……

アリス「ええと……」

???「あら、ごめんなさい。名前も言ってなかったわね」

アリス「あ、はい……」

???「私はクリスティーヌよ。あなたは?」

アリス「私、アリスって言います」

クリスティーヌ「アリスちゃんね。それで、アリスちゃんは密林で何をしていたの?」

アリス「えっと……怪鳥を……」

クリスティーヌ「イャンクック?」

アリス「はい……」

クリスティーヌさんは私と、綺麗にかけてくれていた武器に目を向けた。

クリスティーヌ「それなりの準備はしてたようね」

アリス「はい……」

狩りとは、自らの命も同様に危険にさらすことである。

だからか、クリスティーヌさんの声色はさっきまでと違って少し鋭くなった。

クリスティーヌ「ライセンスを見せてもらえる?」

アリス「あ、はい」

ハンター証を見せる。

あまり、良い顔はされなかった。

クリスティーヌ「駆け出しだったのね」

アリス「そうです……」

悪い事をしたわけじゃないけど、何だか悪い事をしたみたいに縮こまってしまう。

クリスティーヌ「……また、行くの?」

アリス「へ……?」

意外な一言だった。

まだ早いからやめておけと言われると思った。

アリス「い、行きます!」

クリスティーヌ「そう……」

クリスティーヌさんは目を閉じた。

何か考えているのかな……うん、たぶんそうだと思う。

だから私は、クリスティーヌさんが話し始めるのを待った。

クリスティーヌ「いいわ」

アリス「へ?」

クリスティーヌ「行きましょう。私も同行するわ」

アリス「え、でも……」

クリスティーヌさんにはクリスティーヌさんの用事があるんじゃないだろうか。

クリスティーヌ「うふふ、心配してくれてるのね。確かに私は今、用事があってここにきてるわ。でも、そんなに急ぎじゃないから心配しないで」

アリス「は、はい……」

でも……いいのかな。

依頼って私が引き受けたものなのに……

クリスティーヌ「イャンクックだったわね」

アリス「はい、そうです」

クリスティーヌ「それじゃあ、行きましょう」

アリス「は、はい!」

………………………

クリスティーヌ「ふっ、はっ!」

アリス「…………」

それは圧倒的な光景だった。

縦横無尽に動き回っていた怪鳥……それがのたうちまわり、芋虫のようにごろごろと地面を転がっている。

クリスティーヌさんは刀を持って怪鳥に飛びかかる。

幾つもの斬撃を繰り出し、敵の攻撃を流れるようによけ……

ああ、熟練ハンターってこんな人の事を言うんだなって、思いながら見てた。

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アリス「わ……」

クリスティーヌ「ふう」

そして僅か数十秒でカタがつく。

イャンクックは力尽きて倒れ、クリスティーヌさんはゆっくりと刀を鞘に納めていた。

……………………

アリス「すごかったなぁ……」

あの後、クリスティーヌさんは用事を済ませる為にどこかへ行ってしまった。

出来事にしてほんの数時間のことだったけど……私は彼女を好きになった。

私もいつか、あんなふうになれるのかな。

アリス「その為には、もっと頑張って強くならないとだめだよね」

弓を握りしめ、密林の方を見る。

モンスターが生息する場所は、密林の他にも沢山あるらしい。

その未知なる地で、今もハンターとモンスターの戦闘が行われているのだろう。

その輪の中に、私もはやく入れるようになりたい。

そして、奴を……

アリス「あう、おなかすいたな……」

今日はもう帰ってご飯にしよう。

また明日からがんばって訓練しなきゃ!

第三話へ続く

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勝手にMHF物語 第一話~旅立ち~

アリス「えー、なんでそんなに高いのー!」

素っ頓狂な声が武器やに響く。

周囲の視線が一気に私に向いたのがわかった。

思わずだしたその声に、恥ずかしくなって縮こまる。

アリス「で、で。もう少し安くならないの?」

店員「そうは言うけど、これで限界だよ……」

アリス「むー……」

店員と、そこに飾ってある武器を睨む。

けど、その武器…大剣なんだけど、それは高くて買えなかった。

奴を倒そうと廃墟になった村を離れて数日。

私は近くのギルドでお世話になっていた。

ハンター証の発行から武器防具の面倒も見てもらい、もう狩りができる状態になった。

そうして一人立ち。その第一歩として、憧れていた大きな剣を買おうと思ったのだけど……

アリス「うぅ、こんなことならもっと稼いでおけばよかったよ……」

ルーキー時代にやっていたバイトが足りなかったのか……心底がっかりする。

店員「ま、まぁそうがっかりするな、嬢ちゃん。他の武器で狩りをしてお金を貯めればすぐに買えるようになるさ」

アリス「うん……」

仕方なく、そこでは弓を買って出ることにした。

まぁだけど、しばらくは武器と防具を揃えるためにお金や素材を集める日が続くだろう。

焦っても仕方ない。まだ私は未熟なんだから。

奴に敵うくらいの実力と武器防具を揃えてからでないと……

アリス「よし!」

とりあえず武器は持ったし、さっそくクエストをこなしてお金貯めよう!

アリス「けど、この装備で大丈夫かなぁ……」

武器を買うお金がないのだから、防具を買うお金もあるはずがない。

私がきているのは……ただの私服だ。けど、お母さんが前、これも立派な防具なのよと言っていたような気がする。

アリス「……そうは見えないけど」

ALICE 武器:ハートショットボウⅡ 防具:イーリスピアスSP、メイドベスト、メイドカフス、ヘルパーUスカート(絆G珠付き)、ロジウェアレッグ  スキル:絆

アリス「う~ん……」

弓は両親の形見だ。あと、防具も両親が揃えてくれたもの。

けど、武器はともかく、これは防具って言わないと思う……

そんな防具だけど、スカートに何か装飾がしてある。

宝石みたいな何か。キラキラ光ってるこれは……なんだろう?

お母さんが持ってたのを、いつだったかにもらったことがあった。

アリス「まぁ、そのうちわかるか」

武器と防具はそのうち揃えればいいしね。今はとにかく、簡単な依頼をこなしていかないと。

思って、私は酒場に向けて歩き出した。

アリス「キノコ集めだって。特産キノコ……いや、名前がそのまんますぎて逆にわからないんだけど」

MISSION 密林の環境を熟知せよ! メインターゲット:特産キノコ8個の納入

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アリス「キノコないかなー」

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アリス「あ、ぶたさんだ。こんにちは~」

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アリス「や~ん>< 虫きらい~」

まぁそんなこんなで苦労しながら……

アリス「終わったぁ」

なんとかキノコを集め終えて、ギルド酒場に戻ってくる。

ギルド店員「はい、こちらが報酬になります」

アリス「わぁい」

苦労の甲斐あって、報酬がもらえた。嬉しい。

そんなに多くはもらえなかったけど、お金も入ったし。

これを繰り返していけばいいのかな。思ったよりも楽かも。

アリス「ん……」

と、クエストボードに目を向けると、ひと際目立つ張り紙が目をひく。

アリス「いゃん…くっく?」

よくわからないな。

アリス「すみませーん」

ギルド店員「はい?」

アリス「この、いゃんくっくって何ですか?」

ギルド店員「あぁ……」

訊くと、なぜか店員さんは目を軽くそむけた。

ギルド店員「モンスターとしてはあまり大きな力じゃないのだけど……前に話したでしょ? この界隈にはハンターがいないって……」

アリス「うん、聞いたよー」

ギルド店員「それがあって、この辺はモンスターが集まってきやすいの。だから、ここはこのイャンクックでさえ脅威になるのよ……」

アリス「あ、モンスターなんだ」

ギルド店員「ほら、写真が写ってるでしょう? これがそうなの」

アリス「ふーん……」

写真を見てみる。

なんだか変な鳥みたいな生き物だ。

ギルド店員「これも立派な飛竜なの。熟練ハンターにしてみれば敵でもないけど、駆け出しにとってはすごく強いと思うわ」

アリス「えぇ……」

世の中には、熟練ハンターと呼ばれる人たちがいるらしい。

その人たちは世界各地を回り、モンスターから街や村を救ってるらしいんだけど、その絶対数が少ないから追いつかないみたいだ。

だから、ここみたいに辺境の地にはハンターがおらず、モンスターが住み着きやすくなる。

それで世界のあちこちでは困ったことになってるみたい。

アリス「う~ん……」

私にできるかな? まだこういうモンスターとは戦ったことないんだけど……

ギルド店員「あなた、まさか行こうと思ってるの?」

アリス「え、どうしよっかなって」

ギルド店員「悪い事は言わないわ。あなたはまだハンターになったばかりでしょう?」

アリス「そうだけど……」

そうだけど、こうやって少し無茶をしながら慣れていかないと、奴には追いつけないような気がする。

それに、こうしている間にも奴は暴れて村を襲っているかもしれない。

私が奴を倒せるようになるかはわからないし、それはまだ先のことだと思うけど……

ギルド店員「……わかったわ。一応、許可は出します」

アリス「やったぁ」

ギルド店員「その代わり、無理はしないで頂戴ね」

アリス「はぁい」

許可が出たので、とりあえず準備してこなくちゃ。

私は急ぎ足で店を出て行った。

ギルド店員「武器レベル的には問題ないけど……大丈夫かしらね」

第二話へ続く

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勝手にMHF物語 プロローグ~こうして彼女は旅に出た~

暗黒に染まる空。降り注ぐ雷雨。

全身を痺れるような緊張が駆け巡る。

目の前に降臨する奴……私は今まで、この宿敵をそう呼んできた。

私から多くのものを奪っていった悪魔。

そう、私は今まで、奴を倒すためだけにここまで生きてきた。

その相手が今、私の目の前にいる。

射抜くような視線を奴に向ける。

奴は私のことなど微塵も覚えていないだろう、あの時のように私の前に降り立ち、死線を向ける。

暗黒の空を駆け巡る雷が一層強くなった気がする。

それを合図にしたかのように、奴が微かに羽を揺らす。

アリス「っ!」

そしてその刹那……

Monster Hunter Frontier  The ALICE side story

She was born in a smoll town in 14 years ago. She was raised gently so the childfood had no hardship. But... When she was 10 years old, carrying some ores, she saw so ghastly scene. That was like hell. She coldn't understand that situation. As she looked up to the sky, the MONSTER was. Growling ferociously, which dread her, it radiated thunderbolt. In a split second, it wrapped her village up in blaze...  She have never forgotten this memory. Now, she is very determined to fight. Thus her hunting life broke out.

アリス「…………」

両手を合わせ、目を閉じる。

死んでしまった両親やお世話になった村の人々に捧げる追悼の意。

穏やかな風が私の頬を撫でて通り過ぎる。

それが少し心地よくて、しばらくの間そこから動かなかった。

アリス「ここも、変わらないな……」

廃墟となってしまった村の光景を眺めながら呟く。

昔あった生活の跡。奴が葬り去ってしまった、人々の暮らしの証。

それは今でも、こうして遺跡のような形でここに在り続けている。

あれから……奴がこの村を襲ってから、もう4年が経っていた。

思えば、長いようで短い年月だった。

奴への復讐……ただその思いだけを抱き、ここまでやってきた。

最初は無心に奴を探していただけだったけど、ギルドがある事を知って、そこで沢山の仲間と出会って。

そのギルドには、似たような境遇の人が沢山いた。

同じように村を壊滅された人、肉親を殺された人……勿論、私欲の為に狩りをしている人もいるけれど。

そこには、様々なモンスターに被害を被った人がいる。

けど、取り分け奴による被害は大きいようだった。

私は今でも忘れない。

あの獰猛な唸り声と、凄まじく恐ろしい剛雷を。

絶対……奴だけは赦さない……

アリス「……よしっ」

立ち上がり、空を見上げる。

雲ひとつない晴れ模様。今日は少しはマシな一日になりそうだ。

アリス「ええと、今日は確か……うん、あこに行かないといけないのね」

村に背を向け、歩き出す。

もう少し。

もう少しで終わるから。

だから……待っててね。

~第一話へ続く~

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